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猿の動物実験の例


運動代償・高次脳機能の研究

手術で健康な猿の小脳半球を切除する。対電極を埋め込む。猿がレバーを上げる運動を行うように訓練する。
その運動を行わせ、対電極を用いて大脳皮質からフィールド電位を記録し、小脳半球の切除による影響を検討する。
かなりの期間、電位を記録分析する。さらに大脳基低核を部分切除も試みる。
電気生理学の研究

手術で健康な猿の脳に対電極を埋め込む。硬膜上にシリンダーを設置。手術から回復後、シリンダーから刺激電極を反復挿入し、大脳基底核や、様々な部位を電気刺激する。
発声の研究

人の音声対話モデルとして猿を訓練する。手術で猿の脳に電極を埋め込む。大脳皮質からフィールド電位を記録。小脳を切除して発生と電位に対する影響を調べる。


脳に電極を埋め込む という手術

「脳定位固定装置」という装置が使われる。
右の写真は猫の脳定位固定装置の写真である。この写真は新しいものではないが、現在販売されている脳定位固定装置もそれほど進化しておらず、基本は同じである。動物は顔・頭を固定され身動きを取ることができない。この装置を使えば無限に拘束し続けることができる。

実験はモンキーチェア―に座らされて行われる

モンキーチェア―とだけ言われれば、それほど残酷ではないような印象を受けるかもしれない。しかし、実態は右の写真の通り。
モンキーチェア―とは、「サル拘束機」のことである。



 
訓練とは?

「訓練」というのは、人間の行うような自主トレーニングのようなものではない。
なぜサルがレバーを押すようになるのか・・・「のどが渇いているからです。」
サルに水(もしくはえさ)を与えず、のどが乾いた状態にしておく。実験室で正しい反応(この場合レバーを引く)をすると、水が少量もらえるようにする。そうすることにより、サルはいろいろな動作を強要されている。

別の方法もある。痛みを与える方法だ。レバーを押す動作に失敗すると、電気刺激が与えられる。電気刺激が痛いからこそ、サルはレバーを押す。

2匹を使い、相手に電気ショックを与え、もう一匹がレバーを引けばそれを中断させることができるということも行われる。つまり、サル同士の思いやりの感情を利用しているということ。これはストレスの実験で、仲間を電気ショックから救わねばならないという責任(苦痛)から、レバーを引く役目のサルのほうがストレスが大きく腸に潰瘍ができたと報告している。

 

 
写真協力 = 野生の猿:大作栄一郎 / 動物実験の猿:AESOP