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繁殖させられ、苦しい実験施設に送られます。

ナショナルバイオリソースプロジェクトの一環として、2002年にはじめられたバイオリソースプロジェクト「マカクザル」(以下BRPM)は、日本猿を動物実験に安定して供給することを目的とした、文部科学省から助成金を得て進行している大規模なものです。

これまで、日本の実験者はニホンザルを野生動物の駆除を名目とした捕獲により入手していましたが、鳥獣保護法の規制強化により、入手が難しくなりました。平成14年から開始され、中核機関を岡崎の生理学研究所とし、実際のサルの繁殖は京大の霊長類研究所と民間の業者で行います。母群を1600頭飼育し、全国の研究機関に年間300頭供給していくことを目標としています。猿たちは、再生医学・遺伝子組み換え・脳解明・臓器移植などの実験に使われます。

国民に広く議論を呼びかけることなく、脳や他の実験に猿を必要とする一部研究者の要望に応じるような形ではじめられました。



霊長類を使った動物実験は、人間の幼児に対する実験に匹敵すると言われています。

動物実験を最初に行った人物は、動物は心や感情を持たないといい、動物実験を推進しました。漢字で動物とは「動く物」と書きます。しかし、実際には動物はコミュニケーションを図ることも、喜び、悲しむこともでき、人間と深い絆で結ばれることもあります。
痛みを感じ、家族との絆をもち、仲間と社会的な営みを持ちます。人の利益だけを最優先させ、機械のように扱う動物実験は非人道的で、厳しく規制されるべきです。

特に猿は知能が高く、それゆえに人体実験の代わりに行われるわけですが、欧米では猿を使う実験は幼児を使った人体実験にも匹敵するとの声もあがっています。

実際に、別々の檻に隣同士に収監された猿が、お互いに檻から手を伸ばし、指と指をつなごうとするなどの行動もみられており、このような豊かな感情のある生き物を、命あるものとして尊ぶことなく、医学の推進だけを推し進めている姿勢に、疑問を感じます。

 
 
用語説明

ナショナルバイオリソースプロジェクト

文部科学省が2002年より開始したプロジェクト
実験動植物、幹細胞、遺伝子材料等のバイオリソースのうち、国が戦略的に整備することが重要なものについての体系的な収集・保存・提供等を行うためのシステムを構築することを目的としている。
収集するバイオリソースの具体例
・実験動物(マウス、ラット、ショウジョウバエ、カイコ、小型魚類、カエル、線虫等)
・実験植物(シロイヌナズナ、ミヤコグサ、イネ、コムギ、オオムギ等)
・有用微生物(実験微生物、極限環境微生物、病原微生物等)
・マカクザル等の霊長類
・細胞(動物培養細胞、がん細胞、植物培養細胞等)
・動物、植物、微生物のDNA(BACライブラリーやcDNAライブラリーを含む)
・遺伝子改変生物(ヒト疾患モデル動物)
・ヒト培養細胞(ES細胞などの幹細胞、がん細胞を含む)

このプロジェクトは、毎年約40億円の費用がかけられている。

 マカクザル

 猿の種類
ニホンザル・アカゲザル・カニクイザル・タイワンザル等が含まれるが、今回のこのプロジェクトでは主にニホンザルの繁殖を進めている。

  【マカク、チンパンジーのナショナルビオリソースプロジェクトHPについて】
マカク猿のサイトでは、サルは人に近いためにどうしても必要である、近いがゆえに動物愛護団体は反対しているが、猿の頭に電極をさしても、実際は、動物は痛くない、駆除猿の捕獲に反対している結果、過密に飼育されている状態であり、これがいいといえるのか、残酷だとばかり愛護団体はいうが、事実を彎曲している、というようなことが書かれています。発足の経緯、計画の概要、関係報道、サルを用いた研究の医学・医療に対する貢献究などがのっています。また、「計画の趣旨をご理解ください」をお読みください。計画の概要はでていますが、実験の詳細は全くでておりません。
趣旨文(http://www.macaque.nips.ac.jp/syusi.html)には、動物園からのサルの供給が市民の声によって中止になったことを非難しています。

チンパンジーのサイトでは、非侵襲的実験には使わないとしながらも、まず2003年度活動概要をみますと、その内容については明らかにされていません。
研究者へのアンケート調査では、約75%がチンパンジーを使った研究は、制限つきならばOKというアンケート調査、また研究内容は、行動学、実験心理学、遺伝学、分子生物学が上位とされているとかかれているだけです。その他は約50%ありますが、中身についてはかかれている2002年度の報告書をよみますと、論文別テーマでは、実験心理学(123)、ウイルス学(36)、生理学(16)、免疫学についての論文もあります。
HPで内容についての説明がありますのでご覧ください。
研究課題一覧については、http://www.nbr-chimp.org/activity/2002/part3(p037-068).pdf の19ページにでています。また平静15−18年度の事業計画は、 http://www.nbr-chimp.org/activity/2002/part5(p118-139).pdf 
また、下記のサイトにのっています。
チンパンジーのバイオリソースプロジェクトについて
http://www.nbr-chimp.org/index.html
http://www.nbr-chimp.org/aboutnbr/about_nbr.html
2002年活動概要 http://www.nbr-chimp.org/activity/2002/about_2002.html
2003年活動状況 http://www.nbr-chimp.org/activity/2003/about_2003.html


チンパンジーバイオリソースプロジェクトの事業計画の概要
平成15年度:
チンパンジーを研究分野別(生理・生化学、ゲノム、認知・社会行動、発生工学など)の資源とみなし、利用するための基盤作り、ネットワーク作りをする。生体および死亡したチンパンジーからDB作りをする。中核拠点である官民3 機関所属の100人頭のチンパンジーを研究の柱とすべく、現在三和化学が所有しているチンパンジーを順次東京大学に移管していく。
平成16年度:データベースや保管試料の充実をめざす。希望の条件にあわせ試料の提供を続ける。
平成17年度:さらに情報や保存試料を整備させ、供給の充実をはかる。活動の広報を進める。
平成18年度:計画についての評価、調整、収支についての検討を行う。

写真協力 = 野生の猿:大作栄一郎 / 動物実験の猿:AESOP